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お知らせ

子どもを守るための災害への備え

  • 善導寺こどもクリニック
  • 9月17日
  • 読了時間: 4分

更新日:9月25日

Healthy Habits 77_事故予防8


今回は、災害に対する備えについて取り上げます。9月1日は「防災の日」。地震や台風など、災害はいつ起きてもおかしくありません。お子さんを守るため、日頃からの備えが大切です。

子どもに関する災害時の備えについて、今回は3つの視点からまとめました。

①    家庭での防災グッズを準備

②    アレルギーのある子どもたち

③    子どもが1人で被災してしまったら

①    家庭での防災グッズを準備する

災害に備えて、家庭では何をどれくらいの量、備蓄しておけば良いでしょうか。

また、子どものいる家庭ではプラスアルファで何が必要でしょうか。

[災害の「備え」チェックリスト](※1)、healthy children. org(※2)、[あかちゃんとママを守る防災ノート](※3)によると、

□食料や水は、最低3日分×家族分

□おくすり手帳

□処方薬(可能なら2週間分)

□ミルク(液体ミルク)

□毛布

□マスク

□着替え

□おむつ/おしりふき(赤ちゃんなら1週間でおむつ100枚、おしりふき200枚)

□離乳食、スプーンや紙コップ

□ビニール袋/ゴミ袋

□ティッシュ

□おもちゃ

この中で、大変なのが食料と水の備蓄だと思います。その対策として「ローリングストック」というやり方が勧められています。まずは、ふだん食べている食材を多めに買って、蓄える→それを、ふだんの食事で食べる→食べたら買い足して、補充する という3ステップです。

水は1人1日3Lが目安ですが、例えば5人家族では3L×5人×3日=45Lが必要です。現実的にすべて備蓄するのは大変なので、まずは最低限の飲料水だけ確保するのがおすすめです。飲料水だけなら1人1日1.5Lを目安に、ペットボトルで備蓄しておきましょう。

② アレルギーのある子どもたち

①では一般的な備えについてまとめましたが、アレルギー疾患を持っている子どもはより準備が大切になります。アレルギー疾患がある方は、災害時の避難所において「要配慮者」とされています(※4)。非常時には、環境の変化や、普段使っている薬が使えないなどで、症状が悪化する可能性があります。特に食物アレルギーと気管支喘息の管理は要注意です。

  • 食物アレルギー

    災害時にも、「アレルギー表示を確認する」という常日頃から行っている事が一番の基本になります。災害時に配給される食事や炊き出しは普段食べ慣れているものと違います。必ず提供者に食品の原材料を確認しましょう。また他の人から善意でもらうお菓子にも注意が必要です。過去には、「こんな時に贅沢を言うな」といった無理解な発言を受けた、「アレルギーがあるので成分表示なども見せてほしい」とお願いしたら嫌な顔をされた、などの事例があったようです(※5)。食物アレルギーを知らせる表示カードを事前に①の防災グッズに備えておくのも良いかもしれません。

    また、アレルギー対応食は災害時には入手困難になりやすいため、自分たちで備蓄しておくことも重要です。東日本大震災や能登半島地震では備蓄が尽きてしまった方もおられたようです(※6)。

  • 気管支喘息

    災害による砂ホコリ、住環境の悪化により発作が誘発されやすくなります。また停電で吸入器が使えなくなることも想定しておかなければいけません。吸入補助具を用いたエアゾール製剤を備えて、使い方を練習しておくことが対策になります。これに関してはかかりつけ医との話し合いが必要です。吸入器(ネブライザー)で予防薬の吸入を続けている方は、かかりつけ医と災害時の対応に関して話し合ってみることが大事だと思います。

    発作予防の薬、発作時の薬を少なくとも1週間分は防災グッズに入れておきましょう。

    (災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット)(※7)

③子どもが1人でいるときに被災したら?

災害はいつ起きるかわかりません、子どもが外出しているときに災害が起きるかもしれません。子どもが、自ら考えて行動できるように話し合って練習しておくことも「備え」として大切だと思います。 (※8)


□自分の身を守る方法

通学路やエレベーター内、電車やバス、デパートやお店などの環境を想定して、安全行動を確認

□家族に連絡する方法

公衆電話の使い方、災害用伝言ダイヤル171の使い方の練習

□家族の集合場所や避難所の確認

日々の生活の中で少しずつ準備を進めることで、非常時にも落ち着いて行動できるようになります。ぜひご家庭で話し合ってみてください。

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(参考文献)

(※1)災害の「備え」チェックリスト

(※2) How to Build a Disaster Emergency Kit or "Go Bag" for Your Family

(※4)避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(平成25年8月)https://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/h25/kankyoukakuho.html(2025/09/04アクセス)

(※5)災害におけるアレルギー疾患の対応

~アレルギー疾患をお持ちの方、災害に対応する行政の方、災害医療に従事する方へ~https://allergyportal.jp/wp/wp-content/themes/allergyportal/assets/pdf/00_Responding-to-Allergic-Disease-in-Disasters.pdf(2025/09/04アクセス)

(※6)アレルギー疾患の災害対応Q&A集

(※7)災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレットhttps://www.jspaci.jp/assets/documents/saigai_pamphlet_2021.pdf(2025/09/04アクセス)

(※8)大地震おおじしんはやってくる!

覚おぼえておこう!「もしも」の備そなえhttps://www.kodomokoho.metro.tokyo.lg.jp/article/202409-1/(2025/09/04アクセス)


【Healthy Habits 全記事まとめ】こちら

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