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何かを見つめる子ども

お知らせ

善導寺こどもクリニック

「運動不足障害」「運動処方箋」

Healthy Habits 30_身体活動5


今回は、

「Exercise deficit disorder(EDD)」:運動不足障害

「Exercise prescription」:運動処方箋

という用語を取り上げます。(※1)(※2)を参考にまとめました。

 

最近の子どもたちは、昔ほど活動的ではなく、身体活動の低下は6歳には現れる。

小児期は人生の中でも敏感な時期であり、健康的または不健康な行動が確立される時でもある。

基本的な運動技能が発達しないまま、さまざまな動作を実行する能力に自信を持てない子供は、定期的な運動を行う可能性が低くなり、結果として病気の危険因子を持ち、最終的には健康状態が悪くなる可能性が高くなる。成人期に明らかになる多くの慢性疾患は成長期に確立された生活習慣の影響を受けるため、人生の早い段階で有意義な身体活動に参加することで、後の人生における危険因子や病理学的プロセスの発現を防ぐことができる。

運動不足障害 (EDD)

運動不足障害(EDD)は一般化された用語で、定期的な身体活動のレベルが低下している状態(1日60分未満)を指す。

病気や疾患には、基本的に症状や検査結果があるが、EDDにはそれらがない。また、治療する薬剤もない。

高血圧や脂質異常症の小児患者と同じエネルギーと決意を持って治療する必要がある。EDD の治療は、年齢に見合った楽しい定期的な身体活動である。

運動処方箋

運動が薬になるということ。子供に運動習慣を身につけさせることは予防医学の戦略であり、健康上の利点は後になって返ってくる。

小児分野に関わる者は、現在の運動習慣を評価し、必要に応じて、年齢に適した、安全で便利で、価値があり、楽しい推奨事項を提供する必要がある。

 

なんとも当たり前のことが書いてあるのですが、それほど「運動不足」は大きな問題だということです。小児期早期の身体活動の低下は、その時期にはっきりとした影響を感じることはできません。

これらの用語を使用することで、「運動」が不足することは将来的に「病的」なものに繋がり得るということが強調され、小児期からの運動習慣確立により注意が払われやすくなると思いました。

(※1) Myer GD, Faigenbaum AD, Stracciolini A, Hewett TE, Micheli LJ, Best TM. Exercise deficit disorder in youth: a paradigm shift toward disease prevention and comprehensive care. Curr Sports Med Rep. 2013;12(4):248-255.

(※2)Faigenbaum AD, Myer GD. Exercise deficit disorder in youth: play now or pay later. Curr Sports Med Rep. 2012;11(4):196-200.



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