Healthy Habits 45_スクリーンタイム8
今回は、スクリーンタイムに関して、家族と話し合うための方法として米国小児科学会のCenter of Excellence on Social Media and Youth Mental Healthで作られた「The 5 Cs of Media Use」という取り組みを読んでみました。(※1)(※2)
(※1)には、
「現在の親は、今日存在するソーシャルメディアやビデオプラットフォームとともに育ってきたわけではなく、自転車の乗り方を教えるのと同じように、子どもにデジタルメディアの使い方を教える方法について同じ理解を持っていない。
また、子どもたちが使用する製品(例えばおもちゃ)には安全性テストが行われていることを私たちは期待する。しかし、テクノロジー・デザインに関する安全規制は今のところ存在しない。つまり、子どもたちは、発達段階の異なる子どもたちではなく、大人向けに設計されたプラットフォームやアプリを使っている。」
と耳の痛いことが書いてあります。
5つのCとは、
□Child(子ども)
□Content(コンテンツの質)
□Calm(落ち着かせる)
□Crowding out(他の活動の排除)
□Communication(コミュニケーション)
のことです。各年齢に合わせて、この5つのCに沿って話し合います。
□Child(子ども)
子どもは皆それぞれ違うため、メディアから受けるリスクや恩恵もそれぞれ異なる。
子どもが何を求めているのか?
YouTubeでスリルを求めているのか、芸術的才能や音楽的才能をサポートするのに役立っているのか。 ソーシャル・メディアのドラマが社交不安を与えているのか、それともネット上に支えてくれる友人グループがあるのか。
□Content(コンテンツの質)
メディアの質が子どもの感情や行動に影響するため、親子で視聴するコンテンツを話し合い、質の高い代替メディアを見つけることが推奨される。
□Calm(落ち着かせる)
子供たちが強い感情にどう対処するか、どのように夜眠りにつくかを話すとき、メディアについて尋ねる。メディアが唯一の対処法であるなら、脳と体を落ち着かせる他の方法を提案する。
□Crowding out(他の活動の排除)
子供たちが何時間メディアを使うかを聞くかわりに、家族が大切にしている他のことができなくなっていないかを尋ねる。家族が取り戻したいものは何なのか、例えば、家族の時間、睡眠時間、屋外での時間などを考えれば、メディアの使用を減らす意欲が高まるかもしれない。 デジタルメディアには、私たちを予定より長くオンラインにさせる「フック」がたくさんあることを認識する。
□Communication(コミュニケーション)
最低限、家族で定期的にデジタルメディアについて話し合うことが大切。 これは、子供たちがデジタル・リテラシーを身につける一つの方法であり、子供がいつ悩んでいるかを見極める助けにもなる。
上記は総合的にまとめられている内容で、年齢毎にさらに詳しくまとめてあります。
年齢は5つ(0~18か月・2~4歳・5~10歳・10~14歳・15~17歳)に分かれています。
この5つのCは医療者用のツールとしてだけでなく、養育者にとってもスクリーンタイムを考えるときに参考になる項目と思いましたので、今後まとめていきたいと思います。
Comments